経営改善事例
- 2022年02月25日
【経営改善事例】
空室が増え続け借り入れの返済もできなくなったマンションの経営を改善した事例
〇物件
大阪府内にマンションを3棟所有されていますオーナー様の事例です。
物件は3棟が横並びで経っており、1棟が12室で間取りはすべて2DK。
築年数は20年弱の物件。
〇状況
築15年を過ぎたあたりから空室が目立ち始めて、そのまま何もせずに管理会社に任せっぱなしにしていた所、それぞれの空室が①4/12戸、②7/12戸、③3/12戸という状態に。
建築時の借入返済もままならない状態。
返済費は3棟合計で193万円/月に対して、当時の家賃収入は176万円/月でかなり厳しい状況でした。
現状の物件の状態を確認
①4/12戸空室の物件に関してはリフォームを実施しておらず、お部屋の傷み具合もひどくこのまま貸すことはできない状態。
②7/12戸空室はそのままでも貸すことは可能。しかしお部屋の水回り設備等の交換時期もきている。
③3/12戸空室の物件はそのまま募集することは可能。概ね綺麗な状態。
改善策の実施
①に対して
4/12戸空室だった物件に対しては、お部屋の傷み具合もひどかったため、原状回復のリフォームではなく、今後を見越してリノベーションを実施することに。
銀行に追加で借り入れを行い、1室に約200万円でリノベーション。
入居中:8万×8戸=64万円
リノベーション後:9万×4戸=36万円
合計100万円
※リノベーション費用800万円を利息3%で10年返済借り入れ。
毎月8万円の返済
②に対して
7/12戸空室だった物件に対しては、数年後に設備の入れ替えを含めたリノベーションを実施する事を視野に、家賃を現状の募集家賃8万円→7万円に下げて、2年の定期借家契約に募集条件を変更。
入居中:8万×5戸=40万円
定期借家契約:7万×7戸=49万円
合計89万円
③に対して
3/12戸空室だった物件に対しては、現状のままで一括借り上げを実施。
借り上げ家賃7万円
一括借り上げ:7万円×12戸=84万円
↓
3棟の合計が家賃収入が273万円/月まで回復。
まとめ
【改善前】
家賃収入176万円
返済193万円/月
→毎月17万円の赤字
【改善後】
家賃収入273万円
返済201万円/月
→毎月72万円の黒字
毎月赤字の状態から、約4か月で72万円/月の黒字となりました。
今回事例では早急な収益の改善が必要でしたが、やはり経営の状況が悪化する前に、先手で対策を講じて行くことが非常に重要になります。
オーナー様ひとり一人の物件の状態、経営の状況によって、打てる対策ももちろん異なってきます。
今回ご紹介させていただきました事例はほんの一例に過ぎませんが、オーナー様の今後の賃貸経営のご参考になれば幸いです。